米国滞在日記第44回
2007-12-10


焼き肉屋での送別会も無事終了し、オフィシャルな行事は全て終了。
明日が丸一日ありますが、あとはもう帰るばかり。
何事もないよう、大人しくしているだけです。

クリスマスを控え、ドネーションを募る人が至るところにいます。
日本にいるときは、国の社会保障の至らなさをどうして個人の財布で補わなければいけないんだ、という気持ちが強いので、ドネーションに応じることはほとんどないんですが、こちらは社会保障制度そのものがドネーションを前提に成り立っているので、僕も基本的に応じることにしています。

本当に貧しい人たちがどのような生活をしているのか、僕には想像もつきません。
しかし、例えば自力では歩けなくなるぐらい肥満した人が障害者用スペースでショーを見ていたりするのを見ると、この国の歪みの一部を垣間見るような気になります。

医療費は日本とは比べものにならないくらい高いですが、(聞いた話ですが)医師も看護師もサービス業に徹していて、そのホスピタリティは高級ホテル並みとのこと。

虫歯の治療だけで軽くフランクリン(≒諭吉)が飛びますが、一方で歯医者に行けないがために虫歯の毒が全身に回って亡くなる子供がいる。

富める者は様々な恩恵を享受し、代わりに貧しい者に施しをする。
それがこの国の根幹の思想なのだと思います。

そう考えると、$1札を募金箱に入れようとしている自分がひどくいやらしい存在に思えてイヤなのですが、いろいろなことを経験させてくれたこの国へのささやかな恩返しの意味で、見かければ寄付をするようにしています。
[アメリカ]

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