米国滞在日記第20回
2007-11-08


やってしまった!

いつもヘマばかりやらかしている僕ではありますが、久しぶりに、4年前にバンコクのドンムアン空港で荷物を受け取らずにバゲージクレームを素通りした以来の大チョンボをやらかしてしまいました。

ちょっと所用があっていつもと違う道を通っていたんです。
そこは途中で有料道路との分岐があって、ともすると間違えてそっちに行ってしまうから気をつけるようにと言われているところでした。

案の定間違えて有料道路の方にするすると吸い込まれてしまいました。
ただ、すぐの出口で下りれば恐らく帰り道に迷うことはないし、料金だって¢75だから、まあしょうがないかと思って高をくくっていたんです。

いざ出口の料金所ではたと止まってしまいました。

無人。
支払はコインのみ。

日本人の習性で極力小銭が溜まらないように支払をしているので、財布には¢15程度のコインしかありません。
別に釣りが出ないだけなら$1払って済ませるのですが、料金収納機がコインしか認識しないタイプなので、とにかくコインがないことには話にならない。

料金を払わずにブッチぎるとどうなるのかというと、ナンバープレートを写真に撮られて、車の所有者宛、つまり僕の場合は会社に罰金($47あまり)の請求書が届いてしまいます。

仮にそうなったところで、ちゃんとお金を払えば僕が何かのブラックリストに載ることはないし、よくあるトラブルらしいので会社から怒られるようなこともないのは分かってるんですが、違反なのが分かっててブッチぎるほどの度胸はありません。

出口は現金を払う車の口と、プリペイドカードを持っている車の口に別れていて、みんな後者から出て行くので立ち往生していても迷惑を掛けることはなかったのですが、オロオロしているうちに一台の単車(この辺では滅多に見ることはないのですが)が僕の後ろに来ました。

仕方がないので車を降りて
「コインがないので、先に行ってください」
と言うと、ライダーがメットのバイザーを上げたんですが、何と若い女性。
しかもアンジェリーナ・ジョリーみたいな美人。
ライダースーツも真っ黒で、これで金髪だったら完璧だったんですが、メットまでは取ってくれませんでした。

彼女も事情を知らなかったらしく、「コインだけなの?」とか言ってましたが、そこはアメリカ人の常でクオーターは何枚か常備しているらしく、3枚投入して颯爽と走り去っていきました。

去り際に、
「もうちょっと持ってたらあなたにあげたのにね」
なんて言われました。
今思い返すと、一昔前のマガジンのマンガみたいなシチュエーションでかなり萌えるものがあるのですが、そのときはオロオロしてたのでそれどころではありません。

とりあえず、かつて埼玉にいたころにお世話になった先輩の駐在員に携帯で電話をし、事情を説明しました。
コイン持ってそっちに行くからと言ってくれたおかげで、少し落ち着きました。

邪魔にならないところに車を止め、下りてコイン投入機の周りを調べると、財布から出す弾みに落ちたものなのか、たくさんのコインが散らばっていました。

よく見ると結構クオーターも落ちていて、難なく3枚ゲットしてしまいました。

何だよ、と思いながらもう一回先輩に電話すると、今度はつながらない。
仕方ないので待っていると、先輩の通報を受けた、現場の近所に住んでいる工場の親方(この方にも埼玉にいらしたときに非常にお世話になりました)が奥さんと一緒に駆けつけてくれました。

こちらは恐縮して平身低頭。
クオーターは拾ったなんて今さら言えないので、差し出されたコインをありがたく受け取ってどうにか現場を脱出。

その後はわざわざ寮まで先導までしていただいてしまい、運転しながらひたすら恐縮しまくり。
着いたところで平謝り。

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[アメリカ]

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